詐欺ルーレット攻略法&効き目がない理由
ルーレットは世界で最も人気なカジノゲームの1つです。つまり、ルーレットに関するコンテンツがオンライン上に大量に存在しているということです。コンテンツの中には合法的な内容もあり、ありのまま真実を紹介しているものもあります。しかし、誤解を招き、長期的にお金を稼げると思わせることでプレイヤーにルーレットをプレイさせるウェブサイトがたくさんあります。
残念ながら、長期的に勝ち続けることは不可能といえます。長期的に見て、きちんと機能しているルーレットに「勝つ」ことは不可能であり、カジノでお金を稼ぎ続けることはできないのです。ルーレットに勝てないということは、ゲームの数学的あるいは統計学的な基礎が深く組み込まれています。これに関しては後ほど解説していきます。
この記事では、なぜルーレットに勝つことができないのか、そしてなぜ一貫した勝利を約束するルーレット攻略法はうまくいかないのかについて説明します。オンライン上に存在する誤解を招くような情報に騙されないように、どの攻略法を避けた方が良いのか、またその理由をご紹介したいと思います。
私はこの記事で取り上げている攻略法を詐欺だと思っています。その理由は、こういった攻略法はプレイヤーに一貫して高額賞金を約束するためです。実際のところ、賞金を獲得できる保証はないのです。しかし、可能な限り効率的にルーレットをプレイする上で攻略法を使用して、実際に賞金を獲得するチャンスを最大化することができます。それについては効果のあるルーレット攻略法をお読み下さい。
プレイヤーがルーレットにベットするごとに統計的に資金を損失する理由
それでは、プレイヤーがルーレットテーブルで行ったベットは全て、長期的に資金を失うことになる理由から説明していきましょう。すでに述べたように、これはルーレットのオッズと、ゲームの数学的な仕組みに関係しています。
ルーレットのRTPとハウスエッジ
すべてのカジノゲームは、いわゆるRTP(Return to player)によって特徴付けられています。 これは、統計的にプレイヤーに返還される各ベットの割合を示しています。RTPが100%のゲームであれば、勝敗の確率は同じになります。しかし、カジノゲームはほとんどの場合(一部の稀な例外を除く)RTPが低くなります。
ルーレットも例外ではありません。ヨーロピアンルーレットの還元率は97.3%であり、アメリカンルーレットの還元率はたった94.74%です。つまり、プレイヤーが$100を賭けた場合、ヨーロッパのルーレットでは$97.30、アメリカのルーレットでは$94.74を統計的に「勝つ」ことになります。これらの賞金は元のベットよりも低いので、プレイヤーは統計的に各ルーレットへのベットで資金を失うことは明らかです。
ハウスエッジとは、長期的に見てカジノ側がプレイヤー側に対して持つ優位性のことです。この計算は以下の通りです。
ハウスエッジ = 100% - RTP(還元率)
つまり、ヨーロピアンルーレットは2.7%のハウスエッジを保持し、アメリカンルーレットは5.26%のハウスエッジを持っていることを意味します。つまり、プレイヤーが$100賭けるごとに、長期的にカジノはヨーロピアンルーレットで $2.70、アメリカンルーレットで $5.26を獲得することになります。
これについては、ルーレットのRTPとハウスエッジが記載されているルーレットのオッズに関する記事をお読みください。
この記事を理解する上で知っておくべきことは、ベットのタイプやベット額に関わらず、ベットするごとに統計的に資金を失うため、ルーレットに勝つ方法はないのです。それを回避する方法はありません。
効き目がないルーレット攻略法
それでは、実際に効果がないのに、カジノでお金を稼ぐ確実な方法として取り上げられることが多い、具体的なルーレット攻略法に迫っていきます。
詐欺ルーレット攻略法については、以下の内容が記載されています。
- 攻略法の仕組みとその使用方法
- 攻略法は成功しない、利用すると資金を損失する理由
- 攻略法を使用するシミュレーションでは、長期的な結果として明らかに資金を失っていることを示されています。
攻略法が人気な理由
多くのウェブサイトでは、オンラインカジノでお金を稼ぐ確実な方法として、これらの攻略法を取り上げています。しかしその目的は、リンクを使用してオンラインカジノに登録させることであり、カジノ側が資金を稼ぐことなのです。彼らは閲覧者に嘘をついているという事実を気にしていません。また、この記事で紹介されている詐欺の攻略法は、特に欺瞞的な情報が提示されていると、一見非常に魅力的に感じたりします。
そのため、攻略法は非常に多くのウェブサイトで称賛されています。他のサイト上で目にする攻略法に関する情報をうのみにしてはいけない理由がここにあります。
マーチンゲール・ルーレット攻略法
圧倒的に最も人気のあるルーレット詐欺攻略法は、マーチンゲールです。(別名ルーレットダブルアップ攻略法)この攻略法も非常にシンプルで、リサーチや勉強をしなくても誰でも利用できるので、今も不動の人気を誇るのかもしれません。
マーチンゲール攻略法は以下のような仕組みです。
- プレイヤーは、ルーレットのイーブンベット(赤/黒、偶数/奇数、ハイ/ロー)のいずれかに最初のベット、例えば$1を賭けるとしましょう。赤/黒のベットが多く利用されていますが、統計的にはどちらのベットを選んでも違いはありません。
- 勝った場合は、再び$1をベットを行います。 プレイヤーが負けた場合は、ベットを2倍にします。プレイヤーが勝つまで繰り返されます。その後、プレイヤーは再び$1を賭けます。
マーチンゲール攻略法は以下のような仕組みです。個々のサイクルの長さは様々ですが、各サイクルではプレーヤーが$ 1を獲得するか、全額失うことになります。勝った際の例から始め、後ほど負けた場合についてご紹介します。
マーチンゲール勝利法のサイクルの例は以下の通りです。
- プレイヤーは$1ベットして、$2獲得したとします。合計獲得賞金額は$1です。
- プレイヤーは$1ベットして、負けたとします。その後$2ベットして、$4獲得します。プレイヤーは合計で$3ベットして$4獲得します。合計獲得賞金額は$1です。
- プレイヤーは$1ベットして、負けたとします。その後、$2, $4, $8, $16, $32, $64, $128, $256を賭けて、これらのベット額を全て失います。プレイヤーは$512ベットして、勝利します。合計ベット額は$1023で、 $1024獲得します。合計獲得賞金額は$1です。
これらのケースはいずれも成功したのですが、もうお分かりかと思いますが、最後の例は最初の2つの例よりもかなり悪い結果でした。プレイヤーは9連敗して、勝ったのはたった10回のみでした。つまり全体のサイクルから$1を獲得するためだけに、$512を賭ける必要があったということです。ベットサイズの急激な増加は、マーチンゲール攻略法の大きな問題点です。
マーチンゲール攻略法がうまくいく理由
マーチンゲール法に効果がある理由は非常に論理的に説明されています。初回ベットを倍にし続ければ、ルーレットボールが遅かれ早かれ勝利の番号に止まるはずです。お分かりでしょうか?
そうですね。試行回数が無限大に近づくと、全体の失敗の確率は「0」に近づきます。つまり、無限のリソースとカジノからの制限がなければ、最終的には$1の純賞金を獲得してサイクルを終了することができます。
無限のリソースとカジノからの制限がなければ、システム全体が機能します。しかしすでにお察しの通り、この2つの条件は現実世界では決して成立しません。こういった問題をさらに深く掘り下げてみましょう。
問題その1:限られた資金力
現実世界では、どのプレイヤーにも予算があり、資金に制限があります。つまり、プレイヤーが長期的にマーチンゲール攻略法を活用し続けると、最終的に資金が尽きてしまい、次のベットを行えなくなり、勝利のサイクルを終了できなくなります。
例を使って詳しく見ていきましょう。$1,000の資金があるプレイヤーが、初回ベットが$1でマーチンゲール攻略法を使用していると想像してください。$1,000が利用可能なので、プレイヤーは$1, $2, $4, $8, $16, $32, $64, $128, $256などのベットを連続して行えます。これらのベットの合計は$511で、賭け金全額を失った後、プレイヤーのアカウント残高は$489となり、次のベットが行えなくなります。この場合、$512です。
しかし、私の計算の都合上、この事実は省き、上記のようなケースは失敗と考えることにしました。一方、この記事の後半で紹介する私のシミュレーションでは、マーチンゲール法で指示したベットサイズで資金力がない場合、シミュレーションを行ったプレイヤーに全残高をベットすることで継続させるようにしています。
このようなことが起こる可能性は非常に低いと言われるかもしれません。このシナリオが実現するには、プレイヤーは連続して9回ベットを負ける必要があります。一見、絶対に起こらなさそうに見えますが、実際は起こりえるのです。思っている以上に頻繁に起こります。
ヨーロピアンルーレットでイーブンベットを9回連続で負ける確率は以下の通りです。
(19/37)^9 = 0.0025 = 0.25%
確率としては非常に低いです。しかし、この確率は約402回のマーチンゲール法のうち1回は、統計的に9回連続してベットを負けることになり、プレイヤーは次のベットができなくなることを意味しています。
もちろん、少なくとも$1023まで資金額を構築した後は、それまでのベットをすべて負けた後に$512の10回目のベットを行うのに十分な資金を持っているので、プレイヤーは9回連続でベットを負けても余裕があります。この時点を境に、約784回のサイクルのうち1回のサイクルだけが次のベットを行えなくなってしまいます。
そのため、十分な資金を保持して1回のサイクルで負ける確率はかなり低いです。しかし、一貫してマーチンゲール法を使用してお金を稼ぐには、遅かれ早かれお手持ちの資金全体を失うことになり、全体のプロセスを何千回も繰り返す必要があります。この記事で後ほど紹介するマーチンゲール攻略法のシミュレーションでは、この事実を完璧に証明しています。
問題その2:ベットサイズ上限
お手持ちの資金の問題とは別に、マーチンゲール攻略法では、プレイしているカジノが設定するベットサイズでも制限がかかります。もちろん、テーブルリミットの上限と下限はカジノやゲームによって異なりますが、一般的に最高ベット額は最低ベット額の数百倍高いのみです。
オンラインカジノでプレイする場合、一般的にこれらの制限を克服するには、上限が異なる複数のオンラインルーレットゲームを使用することができます。これはあまり実用的ではありませんが、マーチンゲール攻略法の有効性に対するベットサイズの制限の影響を受けにくいのです。
また、ベットサイズ制限を回避するために複数のルーレットテーブルを使用しても、最大ベットサイズが制限されます。つまり、無限の資金力を持っていたとしても(つまり前述の問題その1の影響を受けない場合)ルーレットベットの最大許容量によって制限されてしまうのです。
問題その3:やめるタイミングが分からない
もうお気づきかもしれませんが、1回のサイクルで9連敗、10連敗する確率はかなり低いです。また、これらのサイクルを100連敗することも非常に可能性として高いとは言えません。実際には、過去のベット額($1023から$2046)をすべて失った後、連続して10回ベットできる資金力を持っていて、$100だけ勝ちたいと思っていた場合、成功する確率は次のようになります。
(1-(19/37)^10)^100 = 0.88 = 88%
つまり、$100を獲得する目標があれば、88%の確率で成功するということです。残りの12%は大部分の資金を失ってしまい、次のベットができなくなってしまいます。
$200を目標とする場合、到達する確率は77.5%、$500の目標では52.8%、$1000の目標では27.9%となります。ご覧のように、的中率が高いほど勝利で終わる確率は低くなります。もちろんこれは論理的な結果です。
マーチンゲール攻略法の問題その3は、最初は効き目がある傾向にあります。これにより、プレイヤーは攻略法が永遠に効果があると考えて自信過剰になってしまいます。 残念ながら、永遠には続きません。マーチンゲール攻略法を長く使い続ければ、最終的には資金を全て失うことになります。
プレイヤーがカジノプレイをやめるタイミングを適切に認識できれば、大抵のプレイヤーは利益を生むことが出来ます。 しかし、いつ連敗になるかなんて分からないので、最適なやめ時というのはありません。さらに、マーチンゲール攻略法の最初のサイクルでは、プレイヤーが全資金を失わないという保証はありません。
マーチンゲール法のシュミレーション
ヨーロピアンルーレットをプレイしながら、マーチンゲール攻略法を使用している5人のプレイヤーをシミュレーションしてみました。ここでは、シミュレーションについて知っておくべきポイントを紹介します。
- 各プレイヤーは$1000の資金でゲームをスタートし、初回ベットは$1でした。
- シミュレーションは、10,000回のルーレットスピン後に停止します。あるいはプレイヤーが手持ちの資金を全額失うと停止します。
- プレイヤーはマーチンゲール法に従い、それに応じてベットを行いました。
- プレーヤーが次のベットを行うのに十分な資金が残っていない場合、残りの残高全てをベットしました。このベットで負けてしまった場合、シュミレーションは終了です。プレイヤーが勝った場合、マーチンゲール法に従ってゲームを続けて、次のスピンで$1ベットします。
- 自作のシミュレーションソフトを使って、RNG/乱数発生器(Random Number Generator)を利用してスピン結果を決めるシミュレーションを作成しました。これは、この記事で紹介しているシミュレーションすべてに当てはまります。ルーレットでは、ルーレットホイール自体が乱数を生成しますが、統計的には結果は同じです。
結果を見てみましょう。
ご覧の通り、1万回ゲームをする前に全プレイヤーが資金を全額失ってしまいました。各プレイヤーの様子を見てみましょう。
- プレイヤー(1)は最初はかなり好調で、$1500以上の資金を累積することができ、連敗は1回のみでした。しかし、その後は11連敗し、資金は$1540から$0になりました。
- プレイヤー(2)は最悪の結果でした。たった51回のスピンで資金を全額失いました。これはかなり珍しいことですが、最初からいきなりすぐに資金が「0」になってしまうことがはっきりとわかります。
- プレイヤー(3)は417回目のゲームラウンドで全資金を失いました。1回連敗し、そこから回復しましたが、その直後に11連敗しました。
- プレイヤー(4)は、193回目のゲームラウンドで資金のほぼ全てを失いました。その後$70の残高です。それからゆっくりと資金額を回復し始めましたが、$477までしか伸びませんでした。その後、またしても連敗して資金が$0になりました。
- プレイヤー(5)は最高賞金額を獲得しましたが、結局賞金を手にすることは出来ませんでした。$3308を獲得しました。その後12回連続で負けて、資金は底をつきました。
これはマーチンゲール攻略法が長期的には通用しないことを示しています。どのプレイヤーもゆっくりと賞金額を伸ばしていきましたが、全額を失う結果となり、ひどい連敗を経験しました。この連敗の結果は起こりえなさそうに見えて、実際には非常によくあることなのです。
フィボナッチ・ルーレット攻略法
フィボナッチ・ルーレット攻略法は、あらゆる点でマーチンゲール・ルーレット攻略法に似ていますが、いくつか違いがあります。私は、この2つの攻略法の異なる点に主に焦点を当てていきます。
最初に、フィボナッチ・ルーレット攻略法の仕組みについて説明します。フィボナッチの有名な数列に基づいています。数列は以下の通りです。
1 – 1 – 2 – 3 – 5 – 8 – 13 – 21 – 34 – 55 – 89 – 144 – 233 – 377 – 610 – 987 – …
この数列の各数値が前の2つの数値の合計であることにお気付きでしょうか。(またはすでにご存じかもしれませんね)最初は気づかないかもしれませんが、この数列の特徴が攻略法で使用されます。
フィボナッチ攻略法が使用される仕組みは以下の通りです。
- プレイヤーは、数列の最初の数字に対応する金額をベットして始まります。
- 負けるたびに数列上の次の数字に移動して、対応する金額をベットします。勝つたびに2つ数字を後ろに戻します。プレイヤーが数列の先頭に到達した場合、最初の番号に対応する金額を負けるまでベットし続け、その後それに応じて続けます。
この攻略法は、マーチンゲール法のように簡単にはいきません。ここでは、その仕組みを理解するのに役立つ例をご紹介します。
- プレイヤーは$1ベットして、勝利します。サイクルは完了して数列の最初にまたスタートします。
- プレイヤーは$1ベットして、負けたとします。その後再び$1をベットし、(ただし、このベットは数列の2番目の数字に対応しており、最初の数字ではないことが重要なポイントです)勝利します。2つの数字を後ろに動かすのですが、数字(1)が1つしかないので、そこに移動して再び$1をベットします。もし勝った場合、サイクルを完了して最初から再びスタートします。
- プレイヤーは$1ベットして、負けたとします。その後、 $1, $2, $3, $5, $8, $13, $21, $34のベットを行い、全額資金を失います。そして$55ベットして、ついに勝利します。つまり$21のベットを再び始め、それに応じて続けるのです。
フィボナッチ攻略法のメリットとデメリット
マーチンゲール攻略法とフィボナッチ攻略法には大きな違いが存在します。マーチンゲール攻略法では、勝利サイクルを完了するのに1回の勝利のベットで十分です。一方、フィボナッチ攻略法では、プレイヤーが数列の先頭に戻って、最初の数字に対応するベットに勝利する場合のみ、勝利のサイクルが完了します。一方、一勝しても連敗は取り戻せません。
つまり、フィボナッチ攻略法は、マーチンゲール法と比較した場合に同じ勝利を達成するには大量のルーレットスピン数を必要とします。ただし、これはフィボナッチ攻略法の方がリスクが低いことも意味します。
フィボナッチ攻略法のシュミレーション
フィボナッチ攻略法のシミュレーションは、マーチンゲール攻略法のシミュレーションと実質的に同じ方法で行われました。唯一の違いは、5人のプレイヤーがシミュレーションを行い戦略を使用したという点です。
結果を見てみましょう。
マーチンゲール攻略法を使っているプレイヤーのグラフとかなり似ていますが、以下にいくつかの違いがあります。
- グラフはやや低いペースで伸びています。これは、フィボナッチ攻略法の方がリスクが少なく、同じ利益を得るにはより大量のスピン数が必要であることと一致しています。
- フィボナッチ攻略法のグラフは変動性があります。マーチンゲール法では、個々の資金がゼロになるまで、ほぼ同じペースで増え続けます。一方、フィボナッチ攻略法を使用しているプレイヤーの資金は、1回の勝利ベットでは連敗の損失を上回るのに十分ではないため、変動率で変化します。
それでは各5人のプレイヤーの結果を見ていきましょう。
- プレイヤー(1) は資金を全額損失した最初の1人でした。488回目のスピンで全額損失し、その後も実質的な利益を得られませんでした。 最高賞金額は $1074でした。最終的に11連敗して資金が$1067から$0になりました。
- プレイヤー(2)は良い結果を残しました。2291回目のスピンで資金が全額損失しました。最高賞金額は$1330で、資金が底を尽きる前に27回スピンで達成しました。最後の27回のスピンのうち、4回のみ勝ち、残りの23回は負けました。つまり、ベット額はどんどん大きくなり、かなり速いペースで負け続けたということです。
- プレイヤー(3)は4290回スピンをプレイしましたが、資金額は$1298を超えず、プレイヤー(2)の最高獲得額を下回っています。というのも、序盤でほとんど全額を失ってしまったため、656回目のスピンでわずか$122の所持金で全賭けする必要があったのです。なんとかそのラウンドを制し、ゆっくりと回復し始めましたが、後に連敗の嵐で全額損失してしまいました。
- プレイヤー(4)は1272回目のスピンで全額損失しました。最高賞金額は$1175でした。1176回目のスピンで$145を全賭けして、なんとか勝利を手にしましたが、その後100回プレイをせずに全額失ってしまいました。
- プレイヤー(5)はベストプレイをしました。7132回スピンを行い、最高資金額は$2269でした。残念ながら、10,000回スピンに到達できませんでした。それは、連敗に見舞われて全額資金を損失したからです。
全体的に、フィボナッチ攻略法はあらゆる点でマーチンゲール攻略法に似ていますが、よりゆっくりなぺースで数値が上昇したり下降するのが特徴です。 資金額はゆっくりと上昇しますが、連敗が続くとベットサイズもゆっくりと上昇していきます。そのため、プレイヤーはより多くのスピン数をプレイでき、同時に、最高資金額はマーチンゲール攻略法を使用した際と比べて平均的に低い金額でした。
ダランベール ・ルーレット攻略法
マーチンゲール法とフィボナッチ法の攻略法は、両方とも個々のスピン結果に応じて賭けたベット額を増減させることで機能します。ダランベール ・ルーレット攻略法のベッティングシステムは同様の仕組みですが、違いとしてベット額はより少額となります。そのため、ダランベール ・ルーレット攻略法はより安全です。
また、ダランベール ・ルーレット攻略法は、イーブンベット(赤/黒、偶数/奇数、ハイ/ロー)のいずれかに賭けることを基本としています。以下のように機能します。
- プレイヤーは初回ベットを決定し、ベットします。
- プレイヤーが負けるたびに、次のスピンではベット額が1増加します。プレイヤーが勝つたびに、次のスピンではベット額が1減少します。
例えば、プレイヤーが初回ベットを$6に決め、ベットを始めるとしましょう。プレイヤーは$6ベットして、負けます。プレイヤーは$7ベットして、負けます。プレイヤーは$8ベットして、勝ちます。プレイヤーは$7ベットして、負けます。プレイヤーは$8ベットして、勝ちます。プレイヤーは$7ベットして、勝ちます。合計で6回ベットを行い、そのうち3勝3敗となりました。負けたベット数と同じ回数勝っていても、全体では$3の利益を得ています。それがこの攻略法の仕組みです。
ダランベール ・ルーレット攻略法を使用しているプレイヤーが、負けたスピン数と同じ回数勝った場合、全体の利益を得ることになります。これは勝った/負けた場合のルーレットのスピン数によって定義されます。10勝10敗の場合、初回ベットサイズに関わらず、$10の利益を得ることになります。
利益を獲得するには勝敗が同じ回数ずつ必要なので、魅力的に見えますね。しかし、いわゆるイーブンベットでは、勝敗の確率は50:50ではありません。(イーブンべットという名前はともかく)実際、ヨーロピアンルーレットでは統計的に48.65%しか勝てず、残りの51.35%を損失することになります。この違いは、長期的には有益ではないダランベール ・ルーレット攻略法を行うのに十分といえます。
ダランベール攻略法のメリットとデメリット
ダランベール攻略法のベッティングシステムのメリットは、マーチンゲール法やフィボナッチ法よりもはるかにリスクが少ないという点です。もちろんリスクはありますが、連敗中はゆっくりとベットが増えていくので、莫大な資金力は必要ありません。お手持ちの資金全額を失う可能性は低く、ルーレットテーブルの最大ベット額と最小ベット額の問題はほぼありません。
一方、ベットサイズの進行速度が遅い点はデメリットになる可能性があります。まず少なくとも、初回ベットと必要なスピン回数を考慮に入れると、この攻略法を使用して大金を獲得することはほとんどありません。
また連敗に陥った場合、元に戻すのは非常に難しいということがわかります。実際、それに匹敵するような連勝が必要になります。他の攻略法と比較すると、マーチンゲール法では、連敗から脱出するにはたった1回の勝利が必要です。フィボナッチ法ではそれ以上の勝利が必要ですが、ダランベール法ほどではありません。
ダランベール攻略法のシュミレーション
ダランベール攻略法をシミュレーションしている際、初回ベットを$1に設定できないことに気がつきました。その理由は、プレイヤーが勝利するとベット額が少額になっていくからです。初回ベットが$1の場合、それ以上ベット額が少額にはなりません。また、同時に$1以上高くしたくないので、ある程度の結果となります。
そこで、私はこの攻略法のため初回ベットを$5にすることに決めて、プレイヤーの手持ちの資金は$1000でスタートしました。プレーヤーはダランベール攻略法に従い、$1ベットに達した場合、負けてベット額が増加するまで$1をベットし続けました。
結果は以下の通りです。
各プレイヤーの様子をみてみましょう。
- プレイヤー(1) は資金が底を尽きる前に1480回プレイすることができました。最高賞金額は$1532でした。ベットサイズが増加し続けていたため、振れ幅の上がり下がりがどんどん大きくなっていました。最大ベット額は$58で、1回のスピンでの平均ベット額は約$23.40でした。
- プレイヤー(2)は最高の結果を出しました。合計で1971回プレイし、ある時に$1824の資金額を手にしました。しかし、その後ひどく負けて、$0にまで下がってしまいました。最大ベット額は$62でしたが、平均ベット額はたった$16.75でした。その理由は平均以上に良い結果を残していたので、ベット額が一般的に少額ですんだのです。
- プレイヤー(3)は406回プレイをして、散々な結果でした。406回(45.3%)プレイしたうち184勝しかしておらず、48.65%という予想した割合よりもかなりひどい数字となりました。最高資金額は$1056でした。
- プレイヤー(4)もあまりいい結果が出ませんでした。合計563回プレイして、最高資金額は$1172でした。平均ベット額は$14.70で、最大ベット額は$50でした。
- プレイヤー(5)の結果はプレイヤー(3)と非常に似ています。517回のみプレイして、資金は$1086を超えたことがありませんでした。517回プレイ中、236回 (45.7%)しか勝てませんでした。
お気づきかもしれませんが、ダランベール法のベットサイズと勝敗の割合を詳しく見てみました。これは、ダランベール法は、プレイヤーが負けた回数と同じ回数勝利した際に利益が出る仕組みになっているからです。しかし、ルーレットではそのように機能しません。
5人のプレイヤーが合計で4937回をプレイし、そのうち2366回勝利し、2571回負けました。つまり、全体の勝率は47.9%にとどまりました。勝った回数よりも負けた数の方が多いため、一般的にベットサイズは増加し続けています。それによって、時間の経過とともに上昇したり下降したりと振れ幅が大きくなります。
ラブシェール・ルーレット攻略法
この記事で紹介した他の攻略法に比べて、ラブシェール・ルーレット攻略法はかなり複雑です。ご自分のべット履歴を記録して、数字を増やしたりするなど、何回か練習が必要かもしれません。
ラブシェール・ルーレット攻略法の仕組みは以下の通りです。
- プレイヤーは、いわゆる「ベッティングライン」と呼ばれるものを作成し、それによって初回ベットサイズや次のゲームラウンドのベットサイズがある程度決定されます。ベッティングラインのあり方は完全にプレイヤー次第です。1-1-1-1-1や1-2-3-4-5-6のようなシンプルなものでもよいし、1-2-4-4-3-7のような複雑なものでも構いません。
- プレイヤーは常に両端の数字を1つずつ取って足し算していきます。この合計がベット額を決定します。
- 負けた場合は、先ほど賭けた2つの数字の合計を取って、べッティングラインの最後に書きます。それから2番に戻って続けます。
- プレーヤーが勝った場合、ベッティングラインで外れたスピンで足した両方の数字を交差させます。それから2番に戻って続けます。
- ベットラインの数字を全て使い終わってしまった場合は、最初からやり直したり、別のベットラインを作成することができます。
少し複雑に聞こえるかもしれないので、分かりやすく例を使ってみましょう。以下の表を御覧ください。
ラブシェール・ルーレット攻略法を使用する場合、ベッティングライン内のすべての数字を取り除くことが「目標」 です。その目標が完了した場合、途中の勝敗に関係なく、始めた数字の合計で利益は同等になります。
ラブーシェール攻略法は数学的に非常にうまくマッチしますが、カジノが有利であることを念頭に置いておく必要があります。つまり、この攻略法はもちろん、まるで魔法のように長期的にルーレットで勝利できるというわけではありません。
ラブーシェール攻略法のメリットとデメリット
ラブーシェール攻略法は、リスク面に関してフィボナッチ法とダランベール法の中間の位置に存在します。数学が非常にうまく機能しており、負ける回数と同じ回数勝った場合、自分の利益になります。しかし、長期的には自分の利益にならないことはもうご存じですよね。
また連敗した場合、ご自分のラインの数字はどんどん大きくなっていきます。ラインがどんどん長くなっていくということは、どんどんお金を賭ける必要があります。さらに嫌なことに、勝ち始めてもベット額はかなり高いままです。大幅にベット額を減らすには、かなりの連勝が必要になります。
ラブシェール・ルーレット攻略法のシュミレーション
ラブーシェール攻略法のシミュレーションは、プレイヤーが始める数字のリストによるため、かなり複雑になっています。以下のシミュレーションでは、1-2-3-4-5-6のベッティングラインを使用することにしました。
こちらがグラフです。
各プレイヤーは以下のようにプレイしました。
- プレイヤー(1)は205回プレイして、最高資金額は$1170でした。最大ベット額は$240で、平均ベット額は$44.65でした。かなりの連敗を経験して、なんとか立ち直ったものの、その後の負けで資金を全額損失しました。
- プレイヤー(2)は合計で227回プレイして、最高資金額は$1296でした。ベットサイズの面では、最大ベット額は$272で、1回のスピンで賭けた平均額は$28.48でした。
- プレイヤー(3)は350回プレイして、最高資金額は$1504でした。最大ベット額は$377で、平均ベット額は$27でした。資金額はかなり着実に増えましたが、1回惨敗したせいで全額の資金を失いました。
- プレイヤー(4)はかなり面白いプレイ結果を出しました。996回ルーレットをプレイを行い、これは他のプレイヤーがプレイした回数よりも大幅に高い数字となりました。最高賞金額は$2881でした。これは、プレイしたラウンドの52.1%を勝利していたからで、基本的には本当に運が良かったといえます。しかし、この驚愕の勝率にも関わらず、大敗して資金が$0になってしまいました。
- プレイヤー(5)は157回のみプレイして、最高資金額は$1201でした。最大ベット額は$205で、平均ベット額は$31.57でした。
このシミュレーション結果はなかなか面白いもので、特にプレイヤー(4)の結果は本当に素晴らしいプレイ結果を見せてくれました。こちらのシミュレーションでは、ラブシェール法の主な欠点である、激しい上がり下がりが原因となるベットサイズの増加を非常によく示しています。
この攻略法(初期ベッティングラインが1-2-3-4-5-6)は、この記事の4つの攻略法のうち、最もリスクが高いようです。プレイヤーの資金額はかなり急激に増えましたが、平均して見事に最速で全額失っていました。もちろん、このシュミレーションで違うベッティングラインを選択していたら結果はまったく異なっていたかもしれません。
良いルーレット攻略法
ご覧のとおり、この記事で取り上げたすべての攻略法には、効果がありそうな基本的なポイントがありますが、最終的にはお手持ちの資金全体を失うことになります。そのため、攻略法の使用はおすすめしません。
もちろん、利益を最大化できる可能性がある、または少なくともプレイ中にできるだけたくさん楽しめるより良い攻略法はあります。 攻略法が長期的に利益を上げられるとは言いませんが、やってみる価値はあるかもしれません。興味があれば、私の記事の効果のあるルーレット攻略法を御覧ください。