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『Cleopatra Plus』のレビュー

テーマとストーリー

『Cleopatra Plus』はクラシックスロットの『Cleopatra』の後継作品です。『Cleopatra』シリーズは、デジタル技術を駆使してリニューアルされた後、様々なバージョンを経て、現在の『Cleopatra Plus』に至っています。

ジュリアス・シーザーやマルクス・アントニウスを誘惑し、そしてシェイクスピアからIGT社のプログラマーまで芸術家の想像力をかきたてた魅惑の美女「クレオパトラ」。本作では、新たなギミックが追加されています。ゲームプレイ中に集めることができる従者が増えていくと、レベルアップするシステムです。

古代エジプトの世界へ飛び込み、その魅力に圧倒されましょう。

グラフィック、サウンド、アニメーション

IIGT社の他の作品と同じように、『Cleopatra Plus』はクオリティの高い作品です。アートワークやシンボルデザインには、明らかにお金をかけています。通常のキング、クイーン、ジャックなどは、金と真珠で彩られ、ツタンカーメン王並みの優遇を受けています。

エジプトを舞台にしたゲームにありがちな、どことなくエキゾチックな中近東のリフに、セクシーな「クレオパトラ」の声を追加したサウンドトラックも、製作努力が見られます。

アニメーションもバリエーションに溢れ、とてもスムーズです。ビジュアル面で言うことはなにもありません。

『Cleopatra』のレビュー

テーマとストーリー

「彼女の乗った船は、磨かれた玉座のよう水面に映える。船尾は金、帆は紫に、その香りは風さえも恋の病にかかるほどだった」ーウィリアムシェイクスピア著『アントニーとクレオパトラ』

ユリウス・カエサル、マルクス・アントニウス、ローマ全土を虜にした魔性の女であるクレオパトラがテーマとなっています。エジプトをテーマとしたデザイン、近東の音楽を感じさせるサウンドトラックが使用されています。

これをテーマにしたスロットが際限なく製作されるほどエジプトはテーマとしては良いのですが、本スロットではただの名目上使用されているテーマにしか過ぎません。ストーリー性はほとんどありません。

グラフィック、サウンド、アニメーション

グラフィックは素晴らしいの一言です。デザインがとても色鮮やかですが、派手過ぎず、クレオパトラ統治下でのエジプトの繁栄を彷彿とさせる出来上がりとなっています。シンボルも読みやすく、どういったシンボルやウィンラインの組み合わせで賞金を獲得したのかが一目瞭然です。

シタールやドラムを思わせる電子音楽が用いられており、ゲームの雰囲気を高めてくれます。

ほとんどのIGT社製スロットがそうであるように、アニメーションの関してはスムーズで困るような点はありませんが、特筆すべき点もありません。驚愕の出来とまではいきませんが、ゲームプレイの質を下げるようなものでは一切ありません。

『Cleopatra』のゲームプレイ

『Cleopatra』が残念な点はゲームプレイでしょうか。

ウィンラインは20本、5リールのよくあるスロットです。変動率を少しでも上げたいのであれば、ウィンラインを減らすことも可能です（1、5、9、15、20ほんのどれかです）。ゲームプレイに変化をもたらすものはこれ以外ほとんどありません。

ボーナス機能は少しシンプルすぎます（フリースピンとマルチプライヤーのみ）。

「お金を賭けて、お金をさらに得る」ことをスロットに求めているのであれば、他にもっと適したスロットがあります。スロットを楽しむだけでも、ゲームプレイがネックとなるでしょう。

ワイルド、ボーナス、フリースピン

ワイルドシンボル (クレオパトラの絵柄)があり、スキャッターを除く全てのシンボルとしてカウントされます。

ワイルドシンボルを含むウィンラインでの賞金獲得学は2倍になるという嬉しいルールがあります。

2つ以上スキャッターシンボルが止まれば、（ライン毎ベット金額ではなく）合計ベット金額の倍が払い出されますしかし、3つ以上スキャッターシンボルが止まれば、賞金はフリースピンラウンドで獲得したものになります。

ボーナスラウンド中の賞金は3倍となります（ワイルドが5つ揃った場合を除く）。最大合計180回分までフリースピンを獲得できますが、基本的には15回で終了し、賞金が払い出されると考えておいて方が良いでしょう。

ベットサイズ、RTP、変動率

クラッシックスロットとしては人気のあるスロットですが、『Cleopatra』は変動率が低から中程度のスロットです。Casino Guruは基本的に変動率が高くないスロットはお勧めいたしません（詳細はスロット攻略法のページをお読みください）。

還元率も業界平均96%より低い95.02%と少し残念な値になっています。

調査を行ったウェブサイトでのスピン毎ベット金額は$/£/€0.20 から$/£/€200までであり、ウィンライン数とコインバリューを変更することで変動します。ベット金額の幅としては妥当なものでしょう。

まとめ

『Cleopatra』は人気スロットではありますが、これといったスロットではありません。懐かしさから数回は遊べるかもしれませんが、全体的には時代遅れのスロットです。

デザインもそこそこではありますが、オリジナリティーはありませんし、ゲームプレイが本当に残念な点です。

還元率と変動率の低さから見れば、魅力的なゲームとは思えません。しかし、『Cleopatra』はプレイヤーからの人気が高いため、なにか魅力的に映る点があるのでしょう。

ゲームプレイ

5リール、ウィンラインが40本の標準的なスロットです。しかし、ボーナスに関しては、面白さがあります。

「従者」を獲得することでレベルアップするシステムがあり、レベルが上がると、より多くの優れたボーナスオプション（それぞれ 「ボーナスマップ 」のエリアで表されています）がアンロックされ、還元率が向上します。詳細は下記へ続きます。

ゲームプレイはしっかりとしたもので、一切問題ありません。しかし、ボーナス発動の頻度が低いため、繰り返しの作業感が強いことが難点です。

唯一面白いのは、幸運を司る神様の選択です。これらのシンボルは、最初は拡散した状態なのですが、レベルが上がるにつれて、高額賞金が狙えるようスタックされます。

ワイルド、ボーナス、フリースピン

『Cleopatra Plus』の特殊シンボルには、ワイルド・クレオパトラプラス・シンボルがあり、これを含んだウィンは賞金が2倍にもなります。また、このシンボルが複数並んでウィニングコンビネーションとなった場合には、最高配当のシンボルになります。

もう一つの特徴は、ワイルドシンボルが2から10個の塊で止まることが多い点です。

もう一つの特別なシンボルは、フォロワー（従者）シンボルです。これらのシンボルがリールに止まるたびに、そのシンボルの従者数が加算されていきます。従者の数が増えれば増えるほど、ボーナスの選択肢は増え、より良いものとなります。

フォロワーシンボルは、3つ揃うとボーナスのトリガーとなります。ボーナスゲームは、ボーナスを発動させた従者の数を「ボーナスマップ」上の様々な場所に配置するものです。これらの場所では、フリースピン、賞金、その後のボーナススピンラウンドにかかるマルチプライヤーが獲得できます。

ベットサイズ、RTP、変動率

還元率は92.89%から開始し、レベルアップすることによってのみ上昇します。達成可能な最高還元率は96.50%です。1回のプレイで従者を1250人（レベル8）以上集めることができれば、達成できる値です。

もし、低い還元率を我慢して、業界平均値ほどの96.50%まで上げることができれば、このゲームはその高い変動率のおかげで、もう少し魅力的なゲームになるでしょう。でも、そこまでやるにはコストがかかるし、作業ゲーになってしまいます。

ウィンライン数を変えることはできませんが、1ラインあたりのコイン枚数は1枚から50枚まで変更可能です。弊社がコインバリュー検証のためにテストプレイしたウェブサイトでは、1回のスピンで$/£/€0.40から$/£/€2,000まで賭けることができました。ある程度のベットサイズはカバーされているはずです。

まとめ

『Cleopatra Plus』は、楽しく、良くデザインされた、ほとんどの点で非常に魅力的なゲームです。

残念ながら、92.89％という還元率は受け入れがたい低さです。そして、その還元率が遊べるレベルになるまでに、多くの時間とお金を注ぎ込む必要があるのです。

それ以外全てが素晴らしいスロットなのに、残念です。